留学開始から3ヶ月間を振り返る

早いもので僕の通うメキシコの大学では学期開始から3ヶ月が経過し、残りが1ヶ月となった。

 

1.留学への思い

僕は高1の頃から漠然と大学では交換留学かダブルディグリーをしたいと考えていた。その理由は主に二つある。一つ目は、中学生の頃父の仕事の都合で米国に住んでいたのだが、現地校で学び英語を習得しつつあったところで日本に帰ってきてしまい、もっと長く海外で生活したいという思いがあったから。また、自分の高校は付属校で、受験がなかったので高3の終わりには留学について調べたりTOEFLやIELTSを受けることができた。ダブルディグリーを諦めたのは単純に成績が足りなそうだったからと数学が得意ではなかったからだ。親には4年で卒業しろ、と言われたので、留学しても4年間で卒業できそうな学科を選び大学に進学した。

二つ目は、自分に誇れる長所がなかったからだ。ある日僕は考えていた、自分はスポーツが得意なわけではないし、サークルに入って大学生活遊び尽くすぞ!という感じでも、プログラミングができるわけでも、英語がネイティヴ並にできるわけではない。そう考えた時に英語に次ぐ新しい言語を学ぶことは楽しそうだし、自分でもできるのではないかと思った。そこで自分が米国に住んでいた時に現地校で学んでいたスペイン語を勉強することに決めた、思い返せば米国には多くのヒスパニックが住んでいて僕のマンションのドアマンたちはスペイン語で話していたし、通っていた中学校にはエクアドル人とスペイン人の友達もいた。

当初僕はスペインの大学を選んだ。僕の大学と協定があるスペイン語圏はスペイン、メキシコ、アルゼンチンしかなく、結局メキシコに落ち着いた。今思えばメキシコは危ないイメージしかなく、ヨーロッパ行ってみたい!という思いからスペインを選んだ気がする。でも今はメキシコに来て大正解だったと思う。

 

2. いざ渡墨!いきなり記憶を飛ばす

海外の他の大学は9月に授業始まることが多いが、メキシコでは授業は8月頭に開始する。日本での前期のテストは8月頭に終わるので、授業はテストがない授業を多く選択せざるをえなかった。それでも1つテストが受けれず、先生に頼んでレポートに変更してもらった。

そして7月29日、僕は成田空港からメキシコシティを経由して留学先のメキシコ第二の都市・ハリスコ州グアダラハラに向かった。最初にグアダラハラの空港に降り立った時、僕は治安をとても心配していた。当初は税関の外に出た瞬間、人に囲まれてスーツケースを強盗されるのではないかと思っていたくらいだった。バディプログラムのバディが迎えに来てくれることになっていたのだが、飛行機が一時間以上遅れていて連絡も取れない中本当に迎えに来てくれるか不安だった。僕がキョロキョロしていると元気に「Kakeru? Como estas?」と声をかけてくれた。その二日後には一緒にテキーラ村に出かけたり、車で買い物に連れて行ってくれるとても優しい子だ。僕は入寮前に10日間だけシェアハウスに住んでいたのだが、そのシェアハウスでは毎週のようにパーティーが開かれており、数日間でたくさんの友達を作った。

その後オリエンテーション週間があり、その週の終わりに学校の旅行企画でグアダラハラから車で約6時間のリゾート地Puerto Vallartaに行ったのだが、そこで行われた飲み放題のボートパーティーで飲みすぎ、人生で2度目に記憶をなくした。そのボートパーティーでは船のスタッフがテキーラのショットをみんなに飲ませていて、バーにはテキーラとオレンジジュースが混ざったスポーツの合宿で使うようなジャグが置いてあり、僕はそれを飲みまくった。特に僕の大学は留学生の全体の9割ほどがヨーロッパ人で、最初の数日でヨーロッパ人疲れしていた。そのパーティーで初めて日本人の留学生の二人とまともに会話したのが嬉しく、飲みまくっていた。僕はボートパーティーの後半戦とそれ以降の記憶がない。友人によると最後には空に花火が上がっていたらしく、僕は潰れた後フィンランド人二人に肩を組まれホテルに帰り、部屋に帰ってからもクラブに行く!と一緒の部屋のスウェーデン人に駄々をこねていたらしいのだが、僕は記憶がまったくない。迷惑をかけてしまったが、この旅行でもたくさんの新しい友達ができた。

この旅行から帰ると次の日からはいよいよ授業だった。二日酔いの中寮に帰るとぽっちゃりとしたメキシコ人の男の子がいた。僕は彼と一緒にその後2ヶ月と少しルームメイトとして暮らすこととなる。

 

3. 一週間の生活

僕の一週間の生活の流れだが、まず月曜日は授業が5つ入っており、夜の9時半まで続く。だから、どれだけ旅行でエンジョイしていても日曜には帰ってきて、リーディングや宿題をこなさなければならない。僕のとっている授業は恐ろしくリーディングが多い。普通に毎授業30ページくらいの量を予習しないといけない。木曜日も同じ感じ。逆に火、水、金曜日は授業がスペイン語と課外活動のマリアッチ、サルサダンス、交換留学生のサッカーチームの活動しかない。また、メキシコ人は毎週木曜日から土曜日までパーティーをしている。日本の大学生は居酒屋に行ってお酒を飲み、ゲームをしたりカラオケをしたりして盛り上がるが、メキシコ人ではハウスパーティーが頻繁におこなれている。ハウスパーティーやバーに行くと必ず音楽が流れていて誰かしら踊っているところが日本と違って面白い。

週末は旅行に行くか、パーティーをするか、近郊に出かけるかして過ごしている。すでにPuerto Vallarta, CDMX, Toluca, Tepic, Oaxaca州に旅行した。グアダラハラにはCerveceria Chapultepecというすべての飲み物食べ物が20ペソ(約110円)の居酒屋が数店舗あり、学生はそこで飲んでからクラブに行くのが定番になっている。グアダラハラにはたくさんのナイトクラブがあり、入場料が200ペソ以上する高級なクラブから、朝八時までやっているアフターで行くテクノのクラブもある。近郊にはテキーラ村や滝、ハイキングできる渓谷、温泉、メキシコ最大の湖チャパラ湖、焼き物が有名なTlaquepaqueやTonala、Pueblo Magicoに登録された小さな村などがある。グアダラハラはメキシコ第2の大都市にもかかわらず、車で中心から30分も行けば大自然がすぐそこにある。その他海外から有名DJ(Charlotte de Witte, Nina Kravitz)が来たり、ビールフェスティバル、10月フェスティバルなど毎週末何かしらのイベントが開かれているので友達を誘っていけば楽しい。グアダラハラは素晴らしい留学先だ。

 

4. スペイン語

スペイン語は3ヶ月で少しずつ聞き取れるようになり、滑らかにスペイン語が話せるようになってきた。僕はスペイン語で話すときは日本語で考えるのではなく英語で考え言うようにしている。なぜならば文法やボキャブが似ているからだ。一昨日まで11日間旅をしていたのだが、ポルトガル人の友達は母国語とスペイン語が似ていることもありスペイン語がめちゃめちゃ上手く、現地の人にいろいろなことを質問するのでとても良い練習になった。僕も彼の姿を見て、とりあえず現地の人に積極的に話しかけてみた、そのおかげかなんとなくスペイン語が上達した気がする。学校での授業はスペイン語の授業以外すべて英語なので思ったより上達せず、ルームメイトはこの間退学してしまったので秋学期が終わる12月頭までどうやってスペイン語を勉強するか頭を悩ませている。ついにNetflix契約してNarcos見始めるか。自分の周りの留学生は口を揃えて、Narcosはめちゃ面白いしスペイン語の上達にすごく役立つから見た方がいいよ!と教えてくれる。最近ラーメンが食べたくて仕方なくなる時がある。メキシコにもラーメン屋はあるのだが、僕は街のはずれに住んでいるので簡単に食べに行くことができない。でもSusuru TVを見てるよりかは潔くNetflix契約してNarcosみた方が絶対いい。

まだDELE B1に合格できるか怪しいレベル。目標は後3ヶ月でDELE B2レベルにすること。

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バディとテキーラ村にて。まともにテキーラを飲んだのはこの時が初めてかも